数年前までタバコを吸っていました。
最近は喫煙に対する風当たりが強く、喫煙所、あるいは喫煙室などに追いやられている。
みんな、申し訳なさそうに吸っている。
世の中の流れとは恐ろしいものだ。
ほんの30年くらい前までは、
「タバコも吸えないなんて男じゃない!」
みたいな風潮だったらしく、男たちはみなズバズバ吸っていました。
俺の記憶では、昔(20年くらい前)は大学でも授業中の教室内でも喫煙できたような気がしますが‥(未確認情報)
何で見たのか、教室内が煙で白けていて、「うわ~、大学って大人の世界だな~」と幼心に思ったのを少し覚えています。何の記憶なのか、よくわかりませんが。
‥
で、喫煙所でたむろってタバコを吸っていると、他人とタバコの火をつけ合うことってよくあるよね。
それで、今まで知らなかった人たちとタバコの火をきっかけに無駄話をすることで知り合いになったりする。
病院なんて特に多い。
「わしな、もう胃もあらへん、小腸も3分の1しかあらへんのや。これ以上どこ切るねん。」
などの自分の病状報告や、
「何号室の誰々は末期のガンで、先長くないらしいで」
などの巷説が繰り広げられる。
‥
つまりタバコ族は、タバコを吸う仲間として意識を共有している。
または共有しようとしている。
どうやらこれは世界共通(?)らしく、かの名作『タイタニック』でも、男どもが喫煙室に場所を移し、男だけの会話をする場面がある。
昔の貴族の間では分煙意識があったのか、男だけの嗜みとされていたのか。
‥
しかし、タバコが嗜みならば、
①タバコを取り出し(かっこよく)、
②口にくわえる(さらにかっこよく)
③かっこよくマッチを擦る
④少し火を見つめる
⑤おもむろにタバコの先へ近づけ、吸いながら点火
⑥マッチの火を消し(かっこよく)、
⑦なぜか最初の煙は肺まで入れずに、しかめっ面でかっこよくモクモクと出す!
⑧すかさず2回目を吸って、肺に入れ、
⑨タバコを指で挟み、口から離し(かっこよく)、
⑩天空に向かって煙を出す!(かっこよく)
⑪少しタバコの先を見つめる(かっこよく)
という、一連のかっこいい流れがあるわけですよ。
この姿に男は酔い、女は惚れるわけだな。
タバコってのは、けっしてコミュニケーションの道具でなく、
あくまでタシナムものである。
上記の一連の流れから、男のストレスが発散され、女は濡れるわけですよ。
そりゃ言い過ぎた。
‥
つまりだな、
吸おうとしているタバコに周りの知り合いや見ず知らずのヤツが、
勝手に火を出すな!!
ってこと。
火を待つ姿やその間(マ)がかっこ悪いし、その火に向かって首をヒョイと出すのもかっこ悪い!!
火がないときだけにしなさい!!
‥
って、俺は思うわけですよ。
ちなみに「嗜(たしな)む」を広辞苑で引くと、
①好んである事に心をうちこむ。精出して行う。
②好んで親しむ。
③常に心がける。常に用意する。
④心をつけて見苦しくないようにする。取り乱さない。
⑤つつしむ。遠慮する。我慢する。
とある。
ほらね。
①を見れば、俺が言いたいことそのままですよ。
タバコひとつに精を出せ!!って感じ。
②は、もはやタバコを吸うひとにとっては好んでというより、禁断症状を抑えるためのものだから、これも大丈夫だね。
③は常にタバコに意識を持つということですよ。
火がないとか、空っぽのタバコケースを持っているとか言語道断。
そして、自分の嗜みの一連を完璧にイメージに描き、それを寸分の狂いもなく演じる!
タバコってのは、それくらい厳しい世界なんですよ!!
なんのこっちゃ。
④は、いかにかっこよく吸えるかってことだよ。火がなくても取り乱さないってこと。
たとえタバコを口にくわえた後、火がないことに気が付いても、
さわやかにニヤけて、
どっかの棟梁がボールペン差すみたいに耳の上に差す!
これしかない!
⑤はタバコやめろってこと。
癌になるよ。
ガンに。
真っ黒い肺の写真、どっかで見たことあるっしょ。
あんなんなるよ。
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